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1924年、南アフリカで発掘されたアウストラロピテクスの頭の下には砕石が敷かれていました。その石が実生活に使用されていたものか、あるいは祭祀(さいし)の目的で使われていたものかは定かではありませんが、いずれにしろ400万年〜100万年前から枕が存在していたのは確かなようです。

ヒトは快眠できる姿勢を本能的に知っていたのでしょうか、「枕をすると楽だから」という動機から、枕は自然発生的に生まれたようです。しかし、はっきり「枕」という形のものを使って眠るようになったのは、意外に最近のことのようです。
■さまざまな枕

その発生からすると、古今東西、枕が実にさまざまな形をしているのもうなずけます。枕にはその土地の風土や時代が色濃く反映されているのです。
童子枕(中国) 蛙枕(中国)
穴枕(中国) 椅子型枕
三角枕 デル(モンゴル)

※注)写真の枕はロフテー(株)に所蔵しています。
■クッション型の枕はどこからきたの?

丸太を枕にしていたヨーロッパに、今日の「クッション型」枕が誕生したのは、12世紀に始まるアラブへの十字軍遠征がきっかけでした。当時アラブ地域の人々は、ヤギの毛で織った袋に動物の毛や綿を入れた柔らかいクッションを作り、昼間はくつろぐときに、夜は枕に使っていました。
ウィサーダ(中近東・アラブ) 虎の枕(布製)
抱き枕(韓国) 箱枕(船底枕)

※注)写真の枕はロフテー(株)に所蔵しています。
 
この昼夜兼用クッションがヨーロッパに伝わり、はじめはお尻の敷物や背もたれに使われていたものが、その後、頭専用の「枕」に変わりました。

同様に、磁器や籐、竹など固い枕の系統だった中国にも、中央アジアの遊牧民のクッションが伝わり、大きな影響を及ぼしたと考えられます。
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